家族の協力が必要です
信頼関係が必要です
うつ病は一生で約15人に1人の割合で経験すると言われています。症状が出はじめているにも関わらず、適切な治療を受けないまま長期間苦しんでいる人も大勢います。そしてこの病気はかかりやすい性格的な特徴があり、発見と治療が遅れる原因の1つとされています。うつ病を短期間で完治させる為には家族や身近な人の接し方が大変重要になります。いつもと違う言動や行動が目立つ様になり、その様な状態が一定期間続く場合には、できるだけ早く専門医による診察を勧める事が必要です。そして医療機関でうつ病と診断されても慌てずに医師の治療方針に沿って家族全員でサポート体制を整えていきます。この病気の患者に対しては一般的に過剰な励ましや勇気付けは不要とされているので、ごく自然体で接するのが無難です。しかしうつ病はいくつかの種類に分類され、治療方法がそれぞれに異なります。中には他の精神疾患を同時に患っているケースもあり、周囲の接し方についても症状に応じたきめ細かな配慮が必要になる場合があります。中でも双極性障害では気分が高まる躁状態と気分の落ち込みを感じるうつ状態とをくり返します。その他にも非定型うつ病になると自分の気に入らない事柄のみ症状が出るので、周囲の誤解を招く場合があります。この様な目まぐるしい症状の変化に対して安易に左右される事なく、見守る姿勢を保ち続ける事が大切です。うつ病の治療は心療内科や精神科で受ける事ができます。大学病院や総合病院には、必ずこれ等の診療科目があるので利用する事ができます。もし近くにない場合は、身近なメンタルクリ二ックを利用するのが便利です。初診では、まずアンケート形式のチェックシートの記入を求められます。これでうつ病であるかの診断がある程度はつきますが、より正確な診断と効率的な治療を受ける為には医師との相性が重要です。どんなに優秀な医師でも患者の言葉以外から心の内面を察するのは容易ではなく、円滑なコミュ二ケーションができればそれだけ治療効果も高まります。こちらの状態をできるだけ早く把握してもらう為にも、あらかじめノートなどに自分の症状を書き出しておきます。これでお互いの信頼関係を築くまでの時間を大幅に短縮させる事ができます。更に患者の状態によっては家族や身近な人に付き添ってもらう事も必要です。うつ病患者は自分を客観的に見る事ができない状態に陥っているので、家族からの状況説明が必要になる場合があるからです。その際、家族に対して患者との接し方や治療に適した環境づくりについてのアドバイスも受ける事ができます。そして医療機関を利用したがらない患者に対しては、自冶体の設置する精神保健福祉センターや各種相談窓口を利用する事ができます。その様な患者への接し方について親身にアドバイスしてくれます。